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投稿日:2026.07.04 最終更新日:2026.07.04
代表のつぶやき
工事に対する考え方と、一般的な施工方法では解決が難しい案件について
屋根・外壁・雨樋工事には、比較的シンプルに施工できる案件もあれば、一般的な施工方法では対応が難しく、事前の検討に多くの時間を要する案件もあります。
実際の現場では、
・雨樋の排水能力が不足していて、雨樋から水があふれてしまう。
・いたるところから雨漏りしていて、原因が複数考えられるため、何をどう手をつければ良いのか分からない。
・既存建物との取り合いが複雑で、現実的に人が入れないような隙間から雨漏りしている。
・既製品だけでは対応できない。
・屋根の形状が特殊で、標準的な納め方では対応が難しい。
といったケースも少なくありません。
このような案件では、単純に今付いているものを新品に交換すれば解決するとは限りません。
施工そのもののやり方を、現状のままではなく根本的に見直す必要がある場合があります。
「どう納めるのが一番適しているのかを新たに考え直す」
「水をどこで受けて、どこへ持っていくことが可能なのか。それで本当に対処できるのか」
「将来的なメンテナンスをどう考えるのか」
といった事前の検討が重要になることがあります。
例えば、雨樋の排水能力が不足している場合、
一般的には雨樋を大きくする、落とし口を増やす、といった方法が考えられます。
もちろん、それで解決できる場合もあります。
しかし、
・雨樋が建物内部にあり、交換工事だけでも大掛かりな足場が必要になる。
・工場などで日常的に作業をされており、そもそも室内側からの施工が難しい。
など、現場によっては一般的な方法が現実的ではない場合もあります。
そのような時は、
「別の場所に排水経路を設けられないか」
「別の方法で水を逃がせないか」
「そもそも違う考え方ができないか」
といったところから検討を始めます。
現状を新品に交換しても解決にならない。
根本的にはやり方を変えないと解決しない。
そのような事例も実際にあります。
以前施工させていただいた吉野の瓦屋根雨漏り修繕工事も、そのような案件の一つでした。
元々は建築業者様から雨漏り修繕についてご相談をいただいた案件で、
「現在付いている雨樋を撤去し、新たにサイズの大きい既製品の雨樋へ取り替えられないか」
という内容でした。
現地調査を行い、建物の状況を確認しましたが、既存の雨樋を交換するためには室内側から施工する必要がありました。
また、
「現状のやり方のままサイズの大きい雨樋に交換しても、そもそも屋根面積に対して雨樋の排水能力が不足しており、根本的な解決にはならないのではないか」
と考えました。
そこで、
「既存の雨樋を同じように交換する」
という考え方ではなく、
「屋根の上だけで解決できる方法はないか」
という視点から検討を行いました。
現地を確認すると、屋根と屋根の取り合い部分である谷と呼ばれる箇所に既製品の軒樋が取り付けられていました。
しかし、この軒樋では屋根面積に対して排水能力が不足しており、大雨時には十分に排水しきれていない状況でした。
そこで既製品の軒樋を取り替えるのではなく、瓦を下部のみ撤去し、屋根の上から大型の板金加工樋を設置する方法を提案しました。
図面を作成しながら、
「まず水をどのような方法で受けるのか」
「受けた水をどこへ持っていくのか」
「その計画で本当に水が流れるのか」
「施工や維持管理の面で現実的に可能なのか」
といった点を一つひとつ検討しました。
また、雨樋の大きさ、勾配、下地の位置なども含めて検討を重ね、
「これなら大丈夫だろう」
という結論を出してから施工にあたりました。
工事というと、施工する場面をイメージされる方も多いと思います。
もちろん施工技術も大切です。
しかし、やりにくい工事ほど、その施工技術はいろいろな事前検討や計画があってこそ生きてくるものだと思います。
難しい案件ほど、現場を見ただけでは判断できず、図面を書きながら検討する必要がある場合があります。
また、検討した結果、現実的には対応が難しいという結論になることもあります。
もちろん、全ての案件に対応できるわけではありません。
しかし、一般的な施工方法では対応が難しい案件や、どのように進めれば良いのか分からずお困りの案件については、ご相談いただくことで方向性が見えてくる場合もあります。
私は現場だけでなく、設計・図面作成・施工管理にも長く関わってきました。
現場で起きている問題を整理し、施工可能な解決策として形にするのも私の仕事の一つだと考えています。
私が提供しているのは、工事を行うことだけではありません。
現場を確認し、問題点を整理し、解決方法を検討する。
必要に応じて図面化し、加工品を製作し、実際の工事につなげる。
そこまで含めて私の仕事だと考えています。
そのため、現地確認や事前検討、図面作成、加工品の製作などに時間を要する場合もあります。
また、このような特殊な案件だけではなく、一般的な工事においても同じ考え方を大切にしています。
工事には、完成すると見えなくなる部分が多くあります。
例えば、コーキングやパッキン、捨て板金、細かな板金の細工、下地材などです。
どこまで施工するかは、業者の考え方や現場の状況によって異なります。
施工方法や施工範囲の違いによっては、完成直後には雨漏りや不具合が発生しない場合もあります。
しかし、施工方法や施工範囲によっては、将来的な雨漏りや不具合のリスクが高まる可能性もあります。
そのため、私は見えなくなる部分こそ大切だと考えています。
将来的なリスクを少しでも減らすために、必要だと判断した施工については、できる限り省略せず施工するよう心掛けています。
このような考え方から、価格だけを重視した工事の進め方とは考えが異なる場合があります。
通常の工事から、事前の検討が必要となる特殊な案件まで、それぞれの状況に応じてできる限り対応させていただきます。
屋根・外壁・雨樋に関することで、一般的な施工方法では難しいと言われた案件や、お困りのことがありましたら、一度ご相談いただければ幸いです。
状況に応じた解決方法を一緒に検討させていただきます。